ハリウッドのスーパセレブとまでは言わないものの、十分に夢のようなセレブ暮らしをしている、おそらくはそこそこなポジションの脚本家でかつイケメンな主人公(クリスチャン・ベイル)が、ゴージャスなパーティーやらクラブ通いやらをしながら、超美人ちゃんたち(ケイト・ブランシェットやらナタリー・ポートマンやら)とくっついたり離れたりする生活を送る一方で、こんな人生を目指したわけではないとか、どこで間違ったのだろうなんて、自分探しをし始めるという、日本のサラリーマン男子から見ると、はぁ〜?、と思わざるを得ない身も蓋もないお話ではあるのだが、それでもなお、テレンス・マリックを崇拝する気持ちのある身としては、他愛のない日常の出来事の中で、ふと心に去来する、漠とした後悔の念やら虚無感やらには、ついつい共感してしまうのであることよ。